最近「セラミド配合化粧品」が目立つようになってきました。テレビコマーシャルでも盛んに「セラミド」という名前が登場しています。
乾燥肌や敏感肌に効果がありそうだということは「なんとなく」わかりますが、セラミドの効果やセラミドがどのような成分なのかよくわからない人も多いのではないでしょうか。
最近人気のセラミドって何?
セラミドにはどんな効果があるの?
セラミドにはどんな種類があるの?
セラミドとひと口に言っても、さまざまな種類があり、その種類によっては効果も、価格も大きく違ってきます。
そのため、セラミドのことをよく知っておくことは、特にこれからのスキンケアにとって大切な事なのです。
当ページでは、セラミド美容液の効果期待できる選び方について紹介しています。
セラミドという成分が肌に対してどのような効果を与えてくれるのか、セラミド美容液を使ってみたいとお考えの方は、ぜひ、参考にしてみてください。
目次
セラミドが肌に良い理由
セラミドというのは、もともとお肌に備わっている保湿成分です。
お肌は角質層で守られています。その角質をつなぎ合わせている接着剤の役割を持つのがセラミドです。
紫外線などの外界の刺激や、体調不良、加齢、アトピーなど生まれつきの肌質などによって、乾燥肌になったり、敏感肌になるのは、このセラミドが関係していると考えられています。
セラミドには、角質のバリア機能をサポートする役割があります。
角質細胞は外部からの刺激からお肌を守ってくれていますが、角質は硬くて柔軟性はありません。
そのため、角質同士をつなぎとめる「角質細胞間脂質」が必要になります。
その主成分がセラミドになります。
セラミドは角質をつなぎとめるだけでなく、外部からの細菌や刺激物が肌の内部に入り込むのを防ぎ、さらに内部の水分が蒸発することも同時に防いでいます。
このようなお肌にとって非常に重要なセラミドですが、セラミドが少なくなってしまうと角質の並びがガタガタになってしまい、紫外線を弾き飛ばすことができなくなり、皮膚の弾力を担っている真皮まで破壊して深いシワを作ったり、シミやソバカスの原因となるメラニン色素を増やしてしまいます。
残念ながらセラミドは年を重ねるごとに生産力は衰えてきます。
そこで化粧品として肌に直接セラミドを加えることで、乾燥肌を防ぎ、乾燥肌が原因で起こるさまざまな肌トラブルを回避できる効果があります。
セラミド美容液の効果期待できる選び方10選
セラミドは、お肌の角質を守る重要な役割があることは、理解できたと思います。
では、実際にセラミド美容液を選ぶ時には、どのような点に注意して選んだらいいのでしょうか。
それでは、セラミド美容液の効果期待できる選び方を具体的に紹介していきます。
種類で選ぶ
セラミドにはいくつかの種類があります。
大きく分けると「ヒト型セラミド」「天然セラミド」「植物性セラミド」「合成セラミド」などがあります。
それぞれに特徴があり、保湿効果は高いけれどお値段も高かったり、その効果がシワに強かったり、美白に強かったりさまざまです。
自分のお肌が望むセラミドを選ぶようにしましょう。
ヒト型セラミドとは
ヒト型セラミドには1~7までの種類があります。ヒトの肌内のセラミドに最も近い働きをします。
効果も高いけれど値段も高いセラミドです。
1~7はそれぞれ特徴があり、その中でもお肌への影響力を持っているのがセラミド1、2、3です。
セラミド1は、細胞間脂質のすき間をつなぎ、肌バリア機能に特に効果を表します。
セラミド2は、肌内のセラミド全体量の約2割を占めます。
セラミド3は、シワが深くならないように働きかける機能を持つので、アンチエイジングに効果があります。
天然セラミドとは
天然セラミドとは、馬などから人の角質細胞間脂質に近い成分を抽出したものです。
馬から抽出されるセラミドは化粧品成分としては、「ウマスフィンゴ脂質」と記載されています。
天然セラミドは、動物由来のセラミドであるため、なじみやすく「ヒト型セラミド」の次に保湿力が優れているのが特徴となっています。
天然セラミドも化粧品の原料としては高価です。
そのため効果を実感するにはそれだけの値段を覚悟しましょう、もし天然セラミド配合をアピールしているのに、価格がずいぶん安いなという場合は、配合量が微々たるものである可能性があるので注意が必要です。
植物性セラミドとは
植物性セラミドとは、お米やユズから抽出したセラミドとそっくりの成分で、実際のセラミドそのものではありません。
植物由来のセラミドは、セラミドとグルコースが結合したもので「グルコシルセラミド」と呼ばれています。
美容液としての価格は安いのですが、ヒト型や天然セラミドに比べて、それほど吸収はよくありません。
合成セラミドとは
合成セラミドとは、ヒト型セラミドとよく似た分子構造を持つセラミドのことです。
合成セラミドの配合濃度は高ければ高いほど効果も期待でき、目安としては1%以上の濃度があればお肌の乾燥の改善もうまくいくでしょう。
天然のセラミドに比べると合成セラミドは量産しやすく、材料も安価なため美容液の価格も比較的安く手に入れることができます。
ただし、やはり天然のセラミドに比べると肌への浸透性はやや劣る傾向にあります。
配合量で選ぶ
ヒト型セラミドや天然セラミドは、お肌への浸透率がよく、効果の点でも高いのですが、高価な原料といえます。
そのためヒト型セラミドや天然セラミド配合の美容液でも値段が安いものは、セラミドが微量しか含まれていないことがあります。
化粧品には成分の含有量は表示されていないことが多いので、セラミドがどのくらい配合されているのかわからないことが多いと思います。そんな時は価格で判断しましょう。
テクスチャーで選ぶ
セラミドの特徴として水に溶ける水溶性ではなく、油に溶けやすい油溶性です。
そのため、サラサラとした化粧水よりも、乳液状やクリーム状のドロッとしたテクスチャーのものが多くなります。
もし化粧水のようにサラッとしたテクスチャーの場合は、セラミドの配合量が極めて少ない、もしくは界面活性剤が多く使われている可能性があります。
価格で選ぶ
セラミドにはヒト型セラミドから、合成セラミドなどいろいろな種類があります。
ただし、そのセラミドの種類が表示されていない場合などがあり、分かりづらいこともあります。
合成セラミドは一般的に安く、ヒト型セラミドは原料が高いので値段も高くなります。
ヒト型セラミド配合の美容液は、だいたい3,000円以上を目安に選べば間違いないでしょう。
ケチケチしない
セラミド配合の美容液は、決して安いとはいえません。
だからといって、ケチケチと使っていては、効果が期待できません、使用する量が少量だと、成分が奥まで浸透させることができないからです。
セラミドの効果を引き出すためにも、たっぷりの量を使うようにしましょう。
部分づけする
セラミド美容液は、顔全体につけるのではなく、部分づけするのがおススメです。
Tゾーンなど皮脂の分泌が活発な場所に必要以上の量を塗ってしまうと、かえって皮脂過剰を起こしニキビなどの原因になります。
あくまでも乾燥を防ぐためのものですから、乾燥しがちな部分に多めにつけるようにしましょう。
セラミド配合の美容液をより効果的に使う方法
出典:Re-dermalab
セラミド美容液を使う時には、前もって化粧水を使って乾燥したお肌の状態を整えておくとより効果が実感できます。
化粧水を使うことで、お肌に潤いを与え、皮脂のバランスも整えられます。
セラミド美容液をつけた後、手のひらで30秒ほど顔を包み込むようにして温めてやると、より浸透しやすくなります。
さらに、セラミド美容液をより効果的に使うために、塗った後にクリームなどでフタをしてやります。
特に乾燥が気になる部分には、多めに塗ってあげましょう。
セラミドは、ヒアルロン酸と一緒に使ってやると相乗効果がアップします。ヒアルロン酸は保水力を持っていますが、水分の蒸発を防ぐことはできません。
それを防ぐためには、肌のバリア効果を高めてくれるセラミドです。
ヒアルロン酸とセラミドを一緒に肌に浸透させることで、ヒアルロン酸の効果をいかんなく発揮することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
セラミドという成分が、乾燥する肌にとって救世主であることがお分かりいただけたでしょうか。
これからセラミド美容液を使ってみようかと考えている人に、効果が期待できる選び方をまとめてみました、
・種類で選ぶ
・ヒト型セラミドとは
・天然セラミドとは
・植物性セラミドとは
・合成セラミドとは
・配合量で選ぶ
・テクスチャーで選ぶ
・価格で選ぶ
・ケチケチしない
・部分づけする
セラミド美容液は、特に乾燥肌や敏感肌に悩む人にとって効果を発揮します。
同じセラミドでもさまざまな種類があり、価格の幅が広いのがセラミド美容液の特徴です。
価格は高くても、できるだけ浸透力のある良質のセラミドを多く含む美容液を選ぶようにしましょう。